こんにちは、宿泊施設のWeb集客トータルプロデューサーの田中です。
お客様に予約をしてもらうために作成する必要がある宿泊プラン。宿屋を運営していて必ず作成している業務の1つかと思います。ベースとなる素泊まりプラン、朝食付きプラン、朝食と夕食のついた2食付きプラン。
それ以外にOTAの特集に合わせて、参画するために毎月毎月宿泊プランの数を増やしていませんか?実際に作成して予約の受付を開始した後、ご自身で御社の宿泊予約ページを確認したことがありますか?
そこで今回は、【宿泊プランの最適な数はどのくらいなのか】を経験を踏まえて、この記事で解説します。
宿泊プランの作成する意味を理解しよう
基本的なことですが、宿泊プランを作成する意味を考えてみましょう。なぜ、宿泊プランを作成するのか、それはお客様が予約をできるようにするためです。
では、なぜベースとなる素泊まりプランや朝食付きプラン、2食付きプランの3つだけでいいのに、国内ではこんなに宿泊プランの種類が多いのでしょうか。特典付きプラン、カップルプラン、ファミリープランなど本来であれば分ける必要はありません。
それは、国内OTAの各媒体で季節もの、ターゲット、企画物など特集が組まれており、特集に参画するとお客様への露出が増えるという仕組みがあるため、特集に合わせ宿泊プランを作成している宿屋がほとんどだと思います。
各OTAの担当者から案内があったり、お任せしているWebコンサルタントから特集に参画するために宿泊プランを作りましょうと案内があるのは、露出を増やして予約に繋がる確率を上げたいからです。
・宿泊プランはお客様が予約するための導線
・OTAの特集は露出が増える機会があるため宿泊プランが増える傾向にある。
OTAで特集が組まれる理由を理解しよう
OTAで特集が組まれている理由は、推測にはなりますが、OTA側の戦略です。OTAもビジネスとして行っているので、もちろん宿泊施設の売り上げが上がると手数料も増え、OTAの売り上げが上がるわけです。
また、インターネット普及前の旅行代理店の名残もあると思います。日本人も旅行代理店で企画されたツアーに参加して旅行するなどあったので日本人にも馴染みがあったからではないかと推測しています。
売り上げを上げるためには各OTAを使用している宿泊施設が埋もれないよう、特集に参画してもらい、各OTAのトップページに特集を掲載することで、お客様の検索負担を減らす仕組みを作り、特集に参画した宿泊施設の露出が増え、予約につなげたい想いがあるのです。
ただ気をつけて欲しいのは、全ての特集に参画して露出を増やすために、闇雲に宿泊プランを作成するのはやめた方がいいと思います。
宿のコンセプトにあったプランを作成する
以前にこんな記事を書きました。
→【宿のウリを明確に】宿のコンセプトを見直しメインターゲットを定めよう。
そう、自社の宿のコンセプトにそぐわない特集に参画するとコンセプトがずれてしまい、お客様から見て、何がウリなのかぼやけてしまい最も伝えたかった事が伝わらなくなります。
その結果、予約率の減少、コンセプトがずれたことにより口コミの低評価の原因にもなりうるのです。OTAの特集に参画する場合は、この点に気をつけながら特集に参画していきましょう。
人間の心理として真ん中を選ぶ傾向にある
松竹梅の法則という言葉を聞いた事がありませんか?これは【極端の回避性】という人間の心理をついた、いわゆる商売する上での戦略ことを指します。
この松竹梅の法則で3つの価格帯が並べられていた時、半分の確率で人間は真ん中の価格帯を選ぶ傾向にあるようです。
人間の心理として「安いものより、高い物の方が品質は良いだろう」と推測します。しかし最も高い商品は「品質は良いが失敗したときのリスクが大きいかも」という不安があるので、あまり選ばれない。逆に一番安い商品は「安すぎてサービスが雑、壊れやすい商品だったらどうしよう」と不安になってしまいがちです。
そのため、選択肢が3つある場合、上と下の選択肢を外して真ん中が選ばれやすくなるというわけです。
海外では宿泊プランの概念は3つだけ
海外のOTAに宿泊プランを掲載している方は体感として感じるかも知れませんが、ベースは素泊まり、朝食付、2食付の3つしかありません。
日本のように宿泊プランが沢山あるとわかりづらくて何を選んでいいかわからないのです。よく外国人のお客様からプランのお問い合わせが入ります。それくらいわかりにくいのです。
そのため、海外OTAの売上実績の伸び率が高くなっているのも宿泊予約をする際のわかりやすさが予約に繋がっている1つの理由と言えます。
国内の宿泊予約でBooking.comやExpediaの利用者は外国人だけでなく、日本人も割合として多い傾向にあるので、日本人も同様の傾向があるのではないでしょうか。
自社の宿泊プラン一覧を見て実際に日付を指定して検索してみて、宿泊プランが多すぎて探しにくくないか確認してみてはいかがでしょうか。
まとめ
1つはOTAの特集は露出を増やすためですが、自社の宿のコンセプトにあった特集に参画する事です。また海外はベースの素泊まり、朝食付き、2食付きが主流ですが、国内OTAを使う際は、3つの価格帯を意識してプランを作ることを考えても施設規模にもよりますが、多くて月に10プランが妥当かと思います。
そして、1番大事なのはお客様が自社のページをご覧になるので、実際に自分の目で見てストレスを感じないか確認することです。
改めて無駄に作りすぎていないか、実際に予約は入っているのか、コンセプトはずれていないかなど検証してみて改善に取り組んでみて下さい。