こんにちは。TABII ROAD代表の田中です。今回はより基本的な話になります。しかし、意外と見落としがちなことでもあります。

OTA(宿泊予約サイト)で販売をいざ開始したものの次の一手がわからない。今後どのようにWeb集客を行えばいいかわからなくなった。と考えが煮詰まった。そんな方に向けて、施策を考えるヒントになるようなことをご紹介します。

お客様を理解する

まず、施策を考える上で1番大事なことはお客様を理解することです。以前にこんな記事を書きました。

【宿泊施設向け】宿泊プランの数は多すぎるのはNG。メインターゲット・人間の心理を考えよう。

そう、お客様を理解し、予約に至るまでにどのような行動を取るのかを考える必要があります。それを意識することで、いろんなことが見えてきます。

OTAでお客様が予約できる状態にする

お客様は宿泊する宿を予約するためにOTAを使用します。当たり前なことなのですが、一番大事です。

つまり、お客様が予約できるように自社の宿のお部屋(在庫)をOTA上で販売されている状態にしておくことが大前提です。

お客様が予約できない原因はいくつかあります。

・お部屋(在庫)がOTA上に提供されていない
・宿泊プランの手仕舞いが長く、直近で予約できない。(予約受付終了が早い)
・料金が登録されていない。
・販売開始状態にしていない。など

特にお部屋(在庫)の提供と、手仕舞いです。

在庫提供とは

自社の宿のお部屋を、販売できる数をOTA上、店舗型の旅行代理店(リアルエージェント)に提供することを指します。この記事の話ではOTAのみとします。
まず、在庫提供期間を長めにとりましょう。

在庫提供の期間が長ければ長いほど、お客様が予約できる期間が増えるので、良いわけですがどのようなメリットとデメリットがあるのかご紹介します。

メリット
・直近で予約を埋めるために安売りする機会が減る。
・先々の日程を見込みの高いお客様で埋めることができる。
・予約される機会、販売機会の損失を防ぐ。

デメリット
先々の予約が入ってもキャンセルされる可能性もある。

キャンセルされる可能性もありますが、予約が入る可能性もあるということです。予約の管理が大変な場合は、管理方法の改善を行うと良いですね。では、メリットについて具体例をあげて考えてみましょう。

例:1日あたり販売できるお部屋数が10部屋とします。
まだ不慣れで、人員も少ないため予約の管理ができないから、2ヶ月先までしか販売していない場合。

仮にお客様が3ヶ月先を探していた場合は予約ができないので、例え自社の宿のページにアクセスしたとしても他の宿のページへ遷移してしまい、販売機会を損失することになります。そして、3ヶ月先の日程が直前まで迫ってきたときに、予約が入らないので安売りする結果となってしまいます。

お客様の都合を考えると、休みの日を予めに決めておくため、先々を販売していても予約が入る可能性が高いのです。だから、できるだけ在庫提供期間は長めに提供しておきましょう。

では、デメリットはどのように潰すか。施策の1つとしてですが、オンラインカード決済(事前カード決済)のみのプランを作成し、先々の予約は価格か特典でお得に販売します。キャンセルポリシーは少し通常よりは厳しめに設定することで、キャンセル料の取りこぼしも防ぐことができるのでおすすめです。

ここで出てきた、オンラインカード決済。カード会社の手数料が取られるから、設定していないということはありませんか?考えてみて欲しいのです。直近で値引きして10%以上お値引きすることもありますよね。カードの手数料はほとんど10%未満ですので、比べてみても断然メリットがあります。

手仕舞いとは

手仕舞いとは、宿泊日に対して、予約可能期間を設定することです。OTAでは全体の在庫手仕舞いがありますが、各宿泊プランごとに設定が可能です。宿泊プランの手仕舞いが優先されます。では、手仕舞いをどのようにすれば、お客様が予約できるのか。それは、手仕舞いの期間を短く、極力当日まで予約できる状態が好ましいということです。

メリット
手仕舞いが短いほど、お客様が予約ができる機会が増える。

デメリット
予約の管理が手間。食材の仕入れが難しい。

ここは、各宿泊施設にもよりますが、人員の問題、仕入れの問題などによります。しかし、できるだけ手仕舞いが短くなるほどお客様が予約ができる事だけは、頭の片隅に置いてください。そして、人員や仕入れなど課題をクリアしたら、できるだけ宿泊日当日まで予約ができる状態にして、販売機会の損失を防ぎましょう。

まとめ

各宿泊施設の状況にもよりますが、在庫提供期間・手仕舞いの改善を行っていきましょう。この2つの改善を行えない場合は、どこに課題があるのか考えてみましょう。今回は、お客様が予約できる状態にするための基礎的な方法について解説しました。

お客様がどのような行動を取り、どのような心理状態なのか、今一度考えていきましょう。