
夜、最後のクチコミ返信を送信したとき、もう他のことをする気力が残っていない。そういう日が続いていませんか?
じゃらんと楽天、両方に返信して、問い合わせメールも1本。気づいたら10時を過ぎていた。そんな夜は、あなたの時間の使い方が悪いわけではありません。
この記事では、生成AIを使ってクチコミ返信を3分以内に終わらせる方法を紹介します。「AIって難しそう」と思っている方に向けて書いています。特別なアプリも、ITの知識も不要です。いつも使っているパソコンで、今日から使えます。
AIを使えば、返信作業は3分で終わります
毎晩1時間かかっていた返信が、なぜ3分になるのか
時間がかかる理由は、「何を書くか」を毎回ゼロから考えているからです。
お客様の言葉を読んで、旅館の雰囲気に合った言葉を選んで、失礼がないか確認して・・・この一連の作業が、1件あたり15〜20分かかっています。5件あれば1時間以上です。
生成AIを使うと、この「考える部分」を任せられます。クチコミの内容を貼り付けて、一言添えるだけで、返信の下書きが10秒ほどで出てきます。
あとは内容を確認して、気になる部分を少し直すだけです。
「難しい操作」は一切ありません
使うのはChatGPTという無料のサービスです。アカウントを作ってログインすれば、あとはメールを書くように文字を入力するだけです。
じゃらんや楽天の管理画面を開いたまま、隣のタブでChatGPTを使う、という流れが一番スムーズです。ExcelやOTA管理画面を操作できている方なら、使い方で迷うことはほぼありません。
なぜ時間がかかるのか。原因はスキルではありません
返信に時間がかかるのは、お客様を大切にしているからです
「返信が遅い」「文章が雑」という口コミは、旅館の印象に直結します。だからこそ、一言一言を丁寧に選ぼうとする。その気持ちが、時間がかかる本当の理由です。
スキルが足りないわけでも、要領が悪いわけでもありません。
「何を書けばいいか」で止まるのは、言葉を選んでいる証拠
お客様によって、褒めてくださる内容は違います。料理のこと、スタッフの対応、眺め、温泉など、それぞれに合った言葉を返そうとするから、毎回ゼロから考えることになります。
テンプレートをそのまま使うと素っ気なく見える。かといってオリジナルで書くと時間がかかる。その間で毎晩悩んでいるとしたら、それはむしろ丁寧な仕事をしている証拠です。
AIが下書きを作ることで、「何を書くか」だけに集中できる
生成AIは、クチコミの内容を読んで返信の下書きを作ります。ゼロから文章を組み立てる部分を代わりにやってくれるので、あなたはその下書きを確認して、自分の言葉に直すだけです。
「考える時間」ではなく「確認する時間」に変わる。それだけで、1件あたりの作業時間は大きく変わります。
実際にやってみた。クチコミ返信が3分で終わるまで
AIへの指示文(プロンプト)はこれだけでいい
ChatGPTに文章を作ってもらうには、「指示文」を入力します。難しく考える必要はありません。以下をそのままコピーして使えます。
あなたは温泉旅館のスタッフです。以下のクチコミに対する返信文を作成してください。
・丁寧で温かみのある文体にしてください
・200文字以内でまとめてください
・旅館名は「〇〇旅館」に変えてください
【クチコミ内容】 (ここにクチコミを貼り付ける)
「〇〇旅館」の部分だけ自分の旅館名に変えて、クチコミを貼り付けるだけです。
入力した内容と、AIが出した下書きの実例
実際にどう動くか、具体的な例で確認してください。
【例①:良い口コミへの返信】
入力したクチコミ:
夕食の海鮮が新鮮で、特に能登の地魚が最高でした。仲居さんの対応もとても丁寧で、また来たいと思います。
ChatGPTが出した下書き:
このたびはご宿泊いただき、誠にありがとうございました。能登の地魚をお楽しみいただけたとのこと、大変うれしく思います。スタッフへのお言葉も、しっかり伝えます。またのお越しを、心よりお待ちしております。
※今回事例として、能登と地名を入れておりますが、自社に当てはめて地域名を入れてください。
改善を指摘する口コミの場合は、謝罪の気持ちを込めて、いただいた口コミの文字数より増やして誠意を示します。
COPY TEMPLATE — クレーム・改善指摘用
▼選択してコピーしてください。
・お詫びと感謝の気持ちを両方伝えてください
・改善に取り組む姿勢を示してください
・300文字程度でまとめてください
・旅館名は「〇〇旅館」に変えてください【クチコミ内容】 (ここにクチコミを貼り付ける)
【例②:改善を指摘する口コミへの返信】
入力したクチコミ:
温泉や食事は良かったのですが、チェックイン時に少し待たされました。フロントのスタッフの説明も少し不親切に感じました。
この場合は文字数を増やして指示します。「300文字程度でまとめてください」に変更し、「お詫びと感謝の気持ちを両方伝えてください」「改善に取り組む姿勢を示してください」を追加します。
ChatGPTが出した下書き:
このたびはご宿泊いただき、誠にありがとうございました。チェックイン時にお待たせしてしまったこと、またご案内が至らなかった点について、深くお詫び申し上げます。せっかくお越しいただいたにもかかわらず、不快な思いをおかけしてしまい大変申し訳ございませんでした。いただいたご意見はスタッフ全員で共有し、お待たせしない受付体制と、丁寧なご案内ができるよう改めて取り組んでまいります。温泉とお食事はお楽しみいただけたとのこと、少し安心いたしました。またの機会にぜひお越しいただけますと幸いです。
下書きをそのまま使わず、1〜2行だけ手を加えるコツ
AIが出した文章は、そのまま使っても問題ありません。ただ、1〜2か所だけ手を加えると、より自分の旅館らしい返信になります。
手を加えるポイントは3つです。
①旅館ならではの言葉を1つ足す
「能登の地魚」や「和倉の湯」など、その旅館でしか言えない言葉を1つ入れるだけで、印象が変わります。
②語尾を自分の口調に近づける
「お待ちしております」を「お待ち申し上げております」にするなど、普段の返信に合わせて調整します。
③クレームの場合は、事実確認をしてから返信する
スタッフの対応への指摘であれば、まず社内で事実を確認してから返信してください。謝罪だけで終わらせるのではなく、他のお客様が読んだときに正しい情報が伝わる内容にすることが大切です。
たとえば「カメムシが出た」という口コミであれば、「何月から何月はカメムシが発生しやすい時期です。自然豊かな環境のため、ご理解いただけますと幸いです」と一言添えるだけで、次に見た方の印象は大きく変わります。謝罪で終わる返信と、状況を説明した返信では、読んだ人が受け取る安心感が違います。
使う前に知っておきたい注意事項
口コミ返信にChatGPTを使う際、1点だけ必ず守ってください。
お客様の個人情報はChatGPTに入力しない
氏名・電話番号・メールアドレスなど、お客様を特定できる情報は貼り付けないようにしてください。口コミの本文だけをコピーすれば、個人情報が含まれることはほぼありません。
このルールさえ守れば、安全に返信の下書きを作成できます。
まとめ:AIは「手を抜くツール」ではありません
よくある不安と、その答え
「無料で本当に使えるの?」
ChatGPTは無料プランがあり、クチコミ返信の下書き作成であれば無料の範囲で十分使えます。有料プランへの登録を求められることはありません。
「AIが書いた文章って、不自然じゃないの?」
最初は少しぎこちない表現が出ることもあります。ただ、今回紹介したように1〜2行手を加えるだけで、自分の旅館らしい文章に整えられます。使い続けるうちに、指示の出し方にも慣れてきます。
「個人情報が漏れないか心配」
お客様の氏名や連絡先をChatGPTに入力しなければ、個人情報が外部に渡ることはありません。口コミの本文だけを貼り付ける、このルールを守れば問題ありません。
お客様への気持ちはそのままに、時間だけを取り戻せる
AIを使うことは、手を抜くことではありません。下書きを任せることで、あなたは「この返信でお客様に何を伝えたいか」だけに集中できます。
丁寧に返信しようとする気持ちは、そのまま残ります。変わるのは、それにかかる時間だけです。
まず1回だけ試してください。今日できる最初の一歩はこれだけ
今日の最初の一歩は、ChatGPTのアカウントを作ることです。
Googleアカウントがあれば、3分以内に登録できます。登録が終わったら、手元にある直近の口コミを1件だけ貼り付けてみてください。
返信文が出てきたとき、「これで合っているのか」と感じるかもしれません。それで十分です。まず動いてみることが、一番の近道です。
