「広告費をかけているのに予約が増えない」「SNSを更新しているのに反応が薄い」——そんなモヤモヤを抱える宿の経営者様は少なくありません。
その原因の多くは、外部業者のやり方だけではなく、宿の経営者様、担当者様自身が数字を把握できていないことにあります。
今回は、毎月“最低限これだけは見ておきたい”指標を施策別に整理しました。
部分の数字と全体の数字をつなげて見ることで、成果が「モヤモヤ」から「納得」に変わります。
宿がよく直面する課題
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数字が追えていない
広告費と成果の関係が見えていない。新しいプランを販売した後、どうなったか追えていない。 -
SNSの効果がわからない
様々な指標はありますが、まずSNSそれぞれどのような目的で運用を行うのか。それを定めた上で、指標を決めていない可能性があります。 -
宿の認知度を把握できていない
SNSの運用開始後、どのくらい宿の指名検索数が増えたか追えていない
→この状態が続くと「何を改善すべきか」がわからず、施策の効果も評価できません。
宿が毎月チェックしたい“最低限の指標”
(1)経営指標(稼働率・ADR・RevPAR)
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稼働率(Occupancy Rate):販売可能な客室のうち、どれだけ埋まったか
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ADR(Average Daily Rate/平均客室単価):実際に販売した部屋の平均単価
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RevPAR(Revenue Per Available Room/販売可能客室1室あたりの売上)
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(2)広告
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広告費(いくら使ったか)
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コンバージョン数(予約件数やLINE登録数など)
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CPA(1件あたりの獲得単価)
例:広告費5万円で予約15件=CPA3,333円。
その他、広告の費用対効果を図る指標として以下もご参考ください。

(3)自社サイト・OTA
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月間PV数(訪問者数)
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コンバージョン率(予約完了 ÷ PV数)
- 自社予約比率
自社予約比率を高めたい目的で運用している場合は改善前と比較してみましょう。
→「アクセスはあるのに予約が少ない」場合は、予約導線や訴求を改善するサインです。
(4)Instagram
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フォロワー増加数
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投稿リーチ(どれだけの人に届いたか)
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エンゲージメント数(いいね・保存・DMなど)
→「フォロワーが増えても反応が薄い」=内容改善のサイン。
数字を追うことで、勘ではなく根拠を持って投稿改善ができます。
その他目的が異なれば、見る数字も変わってきます。
(5)LINE公式アカウント
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友だち追加数(新規登録者数)
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ブロック数(離脱者数)
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配信CTR(クリック率)
→友だちが増えてもブロックが多ければ、配信頻度や内容が負担になっている可能性があります。
(6)口コミ・認知
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Google口コミ件数と平均評価
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OTAの新着口コミ数
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指名検索数(認知度)
→ 口コミは“宿の信頼度のバロメーター”。
数や評価を定期的に振り返ることで、改善の行動につなげられます。
3. まとめ
数字を把握することは、単に「効果を測る」ためだけではありません。
宿自身が数字を把握することで、
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課題が可視化される
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外部パートナーとの会話が建設的になる
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「宿のらしさ、魅力」を守りながら集客を強くできる
といったメリットがあります。
すべてを完璧に追う必要はありません。ただ大事なことは数字を追う上で、どのような目的で運用していて、結果の数字を追うのか、が大事です。
宿泊施設様が主体的に課題を把握することが、安定した集客と未来の成長につながります。
弊社では、宿泊施設様や店舗様・自治体様の状況に合わせて、Web集客施策をご提案・実行しております。お気軽にご相談ください。